「突発的に私が消滅する」といった
意識の変容体験をする人は
結構いると思います。
とても素晴らしい体験ですが
大切にし過ぎず、同じ体験も期待
しない事です。
基本的に同じ体験は来ませんし
過去や未来に捕らわれると
いまを逃します。
気にしなくてもその体験は香りとして身に
付いていますので大丈夫です。
瞑想とかをやっていて
徐々に「私」が消えていく人もいます。
「私」という幻想は概念でできている為
「私とは何か」という問いかけで少しずつですが相殺できます。
そして、「私」が徐々に希薄化していったり
突発で起こった体験が定着した場合
良いことが起こり始めます。
まず、一つ目は周りの人たちがあなたを助けだし応援しだします。
これはどういう事かというと
普通、人は私の為や
私に関係するものの為に行動しています。
私の家族
私の会社
私の町、私の国
とかも拡大した希薄な私です。
それらが得するように
それらが快適であるようにと行動します。
はっきり言って他の為には行動しません。
他人の為に行動するのは良い事だという
価値観と同一化している場合は
その価値基準で私が得点を上げるために
そのように行動しますが…。
しかし、「私」が消滅してしまった人は、
認識するもの全ての為に行動しだします。
それは傍から見れば
天の為に行動している人のように見えるのです。
似て非なる人として
献身や博愛という概念と同一化し
自分を犠牲にして周りの為に動いている人がいます。
とても立派な人ですが、
「私」が消滅していないのに自分を犠牲に
しているので少し無理をしている感じ
どこか悲壮な感じがしてしまいます。
「私」が消滅してしまった人は自分を犠牲にしません。
自分の身体も認識される世界の中心的な一部だからです。
この身体の為、認識される世界の為に当たり前のように動きます。
悲壮感や深刻さはまるでなく
絶妙なバランスで。
一種の精神的な香りの様なものすら放ちます。
周りの人はこの香りに惹かれ
なぜか応援し助けてしまうのです。
精神性などに興味のない普通の人は、
意外にもこの香りに敏感です。
もしかすると
スピリチュアルの好きな人よりも
バイアスが無い分だけ敏感かも知れません。
そして良い事の二つ目は、
他人の評価などまるで気にならなくなります。
当然のことですが、私が消えると相対的に他人も消えます。
分割されていない世界があるだけなので
他人のように見えるものも
大事な世界の一部、自分の持ち物のように感じます。
自分の一部からの評価など気になりません。
三つめは、王が現われる
天しかなく、天の為に動かざるをえない為
どんなに好き放題にしても破綻しません。
自も他も一つの世界なので
自の為かつ他の為にも矛盾なく動けます。
そして自分の決定が最上位で全てなので、
後悔もありません。
それはまるで世界の王または女王のようです。
他人がどんなに素晴らしい人や物や環境を
持っていたとしてもまったく嫉妬心が起こらなくなります。
寧ろ、その素晴らしい人・物・環境が存在することを嬉しく思います。
世界自体が王なので自分の一部に嫉妬することはないのです。
世間で企業や企画や運動またはお店でも
上手に破綻なくやっている人は、
スピリチュアルを意識していなくても
この法則を体験的に知っていて
この自己消滅の香りを大なり小なり発していると思います。
といいますか
この香りが少しでもないと物事や人心は
真には動き出さない気がします。
そしてこの香りは特別なものではありません。
「私」が消えていない人でも普通に頻繁に発します。
よく、波に乗っているとかゾーンに入った
とか表現するあれです。
そうすると物事がスムーズに
流れだしたりするわけですが、
そうなると、
「私」は上手くやっているだとか
「私」は幸運だとかの考えが立ち上がって
無私の香りが消えてしまいます。
「私」が出てくると、
この良い流れを継続させるのが中々難しいのです。
