むかし
インドの悟りを開いたという高僧に
とある国の王がある質問をしました
それは
「世界の構造はどうなっているのか？」
というものでした
暫くするとその高僧は
「世界の模型」を作ってきたそうです
その模型は、大きな球体の中に
小さな球体が入っているものでした
そして
内側の小さな球体はその外側が鏡張りに
外側の大きい球体はその内側が鏡張りに
なっていたそうです
その小さな球体は本当の自分で
その大きな球体は外側の世界です
その小さな球体の表面には
世界が写っていて
大きな球体の内側には
本当の自分が写っています
しかし、普段の私たちは
そのどちらの球体も
あまり意識していません
そして
その小さい球体の周りに発生している
雲のような「自我」を
自分だと思っています
瞑想などで、自我の雲を通り越して
内側に入ろうとしても
その想念の雲が邪魔をして
中々、本当の自分には到達できません
何かのきっかけで、上手くいく時には
その雲を通り過ぎるというより
想念の雲に興味がなくなっていき
場が変調するような感じで
深部に触れられる場合もありますが
それは、稀なことです
だいたい、雲に捕まります
マインドをただ俯瞰するという手法も
雲が雲を監視している場合が殆どです
内側へのダイブは結構難しいのです
自分が納得できるような瞑想をするのは
なかなか難しいなと、思っている人も
多いのではないでしょうか
そんな時には外側にも目を向けましょう
外側の世界
その世界は遠ければ遠いほど
あなたの本当の中心を映し出しています
意識を向けられる外側の最遠部は
星や天の川や夜空、太陽や青空です
それらは、あなたの中心が
映っているものです
それらは、地上で何があろうとも
人間が、どんなことをしたとしても
決して傷つくことはないものです
そして、ずっと昔から変わらずに
あなたをジャッジ無しで
見つめているもの、祝福しているものです
しかしそれを
マインドや意味の翻訳機に通してしまうと
それは、天体であるとか、恒星であるとか
に見えてしまいます
ぜひ、翻訳機を通さずに
その質を見て下さい
それは天の川の美しさや
その沈黙や静寂です
その質は、あなたの本当の中心が
映っているものです
あなたの最深部が
世界の最遠部に映っています
この夜空をマインドや意味を通さずに
見ることができれば
それは、会心の瞑想で
自分の中心部に触れたことと同じです
そして最深部と最遠部の両方が
本当のあなたであり
あなたの中にある世界であって
あなたの持ち物なのです
